日本人のためのプレゼン講座 -Presentation Educataion for All Japanese-

筆者が米国大学留学、外資系企業勤務、起業して会社経営を経て学んできたプレゼンテーション上達や練習法のノウハウを配信しています。

相手の耳を開くにはどうしたらよいか?まずは意識をさせることから全てが始まる

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(相手の耳を開かせることは簡単ではない。まずそれを知ること)

 

人は意識の変化やその時の気分で同じ風景を見ても違ったようにみえる特性があります。あなたにも海外旅行に行くことを決めた途端に町中の英会話教室や旅行ガイドブックの情報が目に飛び込んでくるようになった経験はありませんか?「意識させる」ということは出来事を瞬間的に他人事から自分事に変化させることをいうのです。人は他人事には興味を示さないが、自分事にはとても強い興味と関心があります。

 

まず、リスナーは基本的に自分に関係のない他人事話には興味を持たないと考えて下さい。あなたがどんなに素晴らしい話をしても「自分には関係ない」と思われればまったく耳に入れてもらえません。そのため、相手に興味を持ってもらい、あなたの話しを聞いてもらうにはまずリスナーに意識させて他人事から自分事へ変化させる必要があります。

 

時々、相手の興味を引く会話テクニックなどが紹介されています。しかし、コミュニケーションに必要なのはそうした小手先のテクニックではありません。この方法は確かに瞬間的に相手の注意を引く力はありますが、相手の興味を引いた結果、その後に話の内容がなければ「何だ、思わせぶりだっただけか」と思われてそこで終わりになってしまいます。ですから大切なのはテクニックに走るのをやめ、自分のプレゼンで「話しを聞いてもらうには相手に意識してもらう必要があるんだ」ということをしっかり理解することこそが大切なのです。

 

有効な方法としては「これからプレゼンであなたに関係のある話をします」ということを最初に伝え、リスナーの持っていると思われるお悩み解決の方法や、抱えている問題に関連する話しを入れることです。例えば地球環境保護について話すのであれば「地球温暖化は年々深刻な問題を引き起こしています」といかに問題が大きいかを話すだけでは自分事として聞いてもらえません。その代わりに「このまま地球温暖化が進行することで10年以内にあなたが毎年楽しんでいる夏の海水浴に行けなくなります。それでも本当にこのままでいいと思いますか?」などです。自分が話すテーマにリスナーを関連させることで「自分にも影響のある話だ」と思わせることができ、興味を持ってプレゼンを聞いてもらえるのです。

 

もう一度言いますが、プレゼンではリスナーに意識してもらうことが重要です。そのために自分事として話しを聞いてもらえるように物語を構成しましょう。この考えを理解するだけでもリスナーにとっては心にグッと迫るインパクトのあるプレゼンになります。ぜひあなたのプレゼンに取り入れてみてください。